正夢の彼女 | 食べて、呪って、変をして、
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正夢の彼女

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 子猫が親猫にそうするように、イザドラはブリュノの胸に頭を擦りつけた。
「かわいそうに、女なのに男の悪い快感の方が好きと見える。若い頃からそれでは先が思いやられるな」
「そう、そうなの、わたくしかわいそうなの、だめな子なの。あなたのお尻の中じゃないと出せないの」
 イザドラが華奢な身体をくねらせてブリュノに媚びる。
 今や彼女の絶頂はその男の手にかかっているのだ。
「どうして淫乱な私が君のいう事を素直に聞くと。それに君に言わせれば、好きなら何をしてもいいのだろう。私は君が好きだから躾のためにこうしているんだがね」
「だから、だからごめんなさいぃ、もう淫乱なんて言わないし、これからいい子にするわ、貞淑な妻になりますわ、だから……」
「悪いと思っていないのに謝っても意味はない。そうは思わないかね」
 ブリュノの動きがいやましに激しくなった。ぐしゅぐしゅと勃起を無茶苦茶に扱かれる。腰の奥で弾けた火花が目の奥まで飛び火して真っ白くさせる。
「あっ、んあ、ぁああ! 思ってるわ、おもってるのぉ! だからもお出したいの、あ、あ、ブリュノさん、欲しいの、ほしい……!」
「淫らではしたないのは君だと認めるかね」
 警視総監が王手をかけた。
「ん、ん……認めるわ、わたくしお淫らでいやらしい女なの。あなたの九倍淫乱よぅ。だからちょうだい、お尻ちょうだい……!」
 懇願の涙のように、イザドラの肉棒が淫らな汁を垂らす。
 根元から先端までをきつく扱われ、はち切れそうなほど肉棒が甘く痛む。はやくこれを癒して欲しいのだ。優しい法悦をもたらしてくれる彼の肉壺で。
「尻の中でしか果てられないのか。いけない子だ」
「そうなの、だから、ください、ブリュノさん……」
 太い腕に強く押さえつけられた腰が震える。薄く真っ白な下腹部は焦りにひくひくと震え、その奥で存在を忘れかけていた女の器が鈍く疼いた。それは恥ずかしそうにおずおずと収縮し、そしてふわりと溜息をついてしっとりと濡れ始めた。
 わたくしちゃんとした女の子だったのだわ……。イザドラの瞳が混乱と羞恥に揺れた。
「それにしても君はいささか快感に弱過ぎやしないか。誰にでもこうでは夫として困るんだがね。少し善くされたら誰にでも着いて行ってその尻を犯すのかね。それが例え女でも。尻を抉じ開けて中にその浅ましい肉棒を突っ込んで、精液を撒き散らすのか」
 いつも思っている事の意趣返しを食らい、イザドラは心まで責めたてられる。そしていつになく意地悪で卑猥な気を発している伴侶に感じ入ってしまう。
 自由を奪われ、あちらから与えられるのを待つだけ。こうなってしまってはもう、懇願する他ない。
 イザドラは濡れた唇を開いた。
「じゃ、じゃあぶりゅのさんが入れて、わたくしにいれて。ぐちゃぐちゃにして、わたくしの初めてうばって。おねがい……!」
「な、なに」
 夫の声が驚きにどもる。さすがにここまで妻が乱れ爛れて堕ちるとは思わなかったのだろう。イザドラ自身も、この体たらくは確かに酷いと思っていた。けれど身体は求めているし、心だってそうだった。
「夢ではないんだぞこれは。君はそれでいいのか」
 驚きに夫の腕から力が抜けるや、イザドラは腰を浮かせて夫の下腹の膨らみに自身の秘部を擦りつけた。その下衣の乾いた粗い生地と、彼女の痴態を目の当たりにして雄々しく膨らんだ夫のそこは、イザドラの初々しく性感の幼い女の部分を喜ばせるのには十分だった。
「おんなにして、お願い、わたくしを、あなたの……あ……」
 そこまで言うとイザドラの腰が痺れて力がふっと抜け、しっかりとその上に座り込んでしまう。秘部が押し広げられ、女が芽吹く。男の隆起が女の花弁にぴったりと嵌り、悦びを与えてくる。
「はひゅ、ん、んぁ……」
 イザドラは女の絶頂を迎えた。
 瞳の焦点が遠くなり、とろりと唇から唾液が垂れる。男根もそれに呼応して白い腹を打った。善くはあったが、しかしそれは求めていた絶頂には程遠かった。
「ん、ぶりゅの、しゃん、はやく、はやくしてえ」
 イザドラは快感の堪りきって鈍くなった腰を一心に振って夫を誘った。
「ひどいことして、おねがい、ごつごつ突いて奥までいっぱいにして……!」
「こちらが駄目ならそちらというわけかね」
 言葉は酷いものだったが、ブリュノの声色は上擦って濡れて、これから淫らな事に臨むのだという期待に塗れているのがわかる。
 ブリュノはイザドラを寝台に仰向けに横たえ、己の下衣を脱ぎ捨てた。
 イザドラの目が男の抜身の怒張に吸い寄せられた。大昔の文明の、黒曜石でできた祭事用の剣のようなそれ。
 ああ、あれでわたくし凌辱されるのね。彼の嗜虐心が満たされるまで。
 イザドラは熱っぽい吐息を吐いた。
「おねがい……」
「私の妻ながらなんと都合のいい事ばかり言うんだ。まったく君は、まったく……」
 夫は妻の肉棒を扱きながら腰を上げ、ゆっくりとそれの上に座した。
「あ、や、そっち、そっちは違ぁ……」
 イザドラの限界まで張りつめた肉棒が夫の中に飲み込まれてゆく。
「あ、でも、でも、いいわ、善いの……」
 自身の女の器に夫が欲しかったのだが、夫の熱い熟れた肉壺に男の部分を締め上げられるのはやはり何にも代えがたく善かった。
「は、ぐぅ、慣らしてから、入れるべきだった、な……」
 夫は尻に徐々に迎え入れている妻の肉棒の凶悪さに顔を顰めた。
「あ、いやあ、出ちゃう、ああんっ」
 歓迎するような媚肉の動きに、イザドラはもう早根を上げて溜まりに溜まった精を吹きあげた。
「あ、ふああ、ブリュノさんっ」
「んっお、お……!」
 イザドラがいきなり注ぎ込んだせいで夫の腰が震え、どっしりとしたそれが彼女の上に落ちる。
「あがっ、がぁっ」
 幸か不幸かイザドラの精が潤滑油代わりとなって一瞬ですべてが埋まり込み、夫は胸を張り出して情けなく鳴いた。
 イザドラの方はといえば、こりこりとした前立腺や悦びを伝える敏感な肉襞に迎えられ、肉棒にまた硬い芯が通り始める。
「ブリュノさん、あのね、わたくしね、またお淫ら汁出てしまいそうなの」
 性器がもどかしく、早口で夫にそう伝えるだけで精いっぱいだった。
「まったく、動かしてもいないのになんて不埒ではしたない娘だ」
 夫が快感に紅潮した顔の中で眉を顰めた。息はイザドラよりも上がって乱れ、胸と腹が躍っている。そしてその肉壺は実にはしたなく淫らにイザドラを苛んでいた。
「あ、んあ、ごめんなさい、はしたなくてごめんなさい……」
「獣のように盛って、男の尻にいやらしい汁をまき散らして……っ」
 夫は寝台に手を突いてゆっくりと腰を振り始めた。
「はぐっ、ふうぅん、ぉ、ふぉ、お」
 眉を寄せて、目を瞑り、鼻を鳴らし、唇を引き締め、妻に男然として見せようと明らかに無理をしているのが分かる。
 こんな事は滅多にない。イザドラの心の奥に、やっと嗜虐の火種が戻って来た。
「泣いて強請って、私の中で暴れて……っ、んぁ、ああなんて淫らな妻だろう。こうして相手をしてやらなければ君は……」
「わたくしあなた以外の人とこんなこと、しませんわ。あいしているのはあなただけですもの」
「っあ、そんな……!?」
 イザドラが愛の言葉を吐けば、夫の中はきゅうっと優しく締り絶妙な快感を与えてくる。
「あ、きつい、あぁんっ!」
 イザドラの肉棒はまた快感に爆ぜて夫の中に濃い蜜をまき散らした。
「んおぉ、ほ、ぉ……」
 濁流を奥に流し込まれ、夫は目を固く閉じて官能に耐えているようだった。彼の肉棒も勃起し、今にも埒をあけそうだというのにだ。
「すごいわ、どうしてこんなにあなたの中は善いのかしら。全然治まらないの」
 イザドラの肉棒はすぐに固くなり、また夫の肉壺を広げてしまう。しかとそれを受け止めてくれるその温かな肉が、夫が実に愛おしい。
「い、いいから全部、出してしまいなさい」
 夫は腰の律動を再開させた。
 イザドラの昂った怒張が根元から先端まで尻でねっとりと扱き上げられ、また飲み込まれる。入口近くでは肉環できつく締め付けられ、奥では肉襞で阿るように卑猥な形の笠を揉みこまれる。まるでしゃぶり味わわれているかのようだ。
 なんてお淫らなお肉なの。と、イザドラはうっとりと喉を反らした。
「あ、あんん、出していいの? わたくしまた、ブリュノさんのお尻の中、お淫ら汁でぐちょぐちょに汚しちゃうわ、それでもいいの?」
「いい、いいから……気が済むまで、出しなさい」
 腰は勇ましく動かしているが、夫の声は震えて揺れていた。まじまじと見れば、唇を噛みしめ、その肉棒の先端を手で押さえ、目の周りを赤く染めている。
「たっぷりと、搾り取ってやらんとな、君は、んあ、ああ……こんなにも多淫なのだ、ふ、うあ、た、他人に迷惑がかからないようにっ、に、肉欲を削いでやらないと。これが夫の、私の、務めだ」
 夫が心にもない事を言っているのがイザドラにはありありと分かる。
「あら、そう」イザドラは下からぐっと腰を入れた。「なら、しっかりと全うしていただかなくてはね」
 ぱちゅっ!
 イザドラは鋭い肉剣で馴染み深い夫の泣き所を突き、そこに勢いよく邪蜜を吹きかけた。
「その旦那様の務めとやらを」
「あ゛っ、ああ、ふおぉ、ん……っ!?」
 そうしてやればいつも通りすぐに、夫は大きな胸を張って身体を反らし、白濁を放出し気をやった。イザドラの腹に夫の熱い精液が滴る。
 やはりイザドラの思った通り、夫はすぐに気をやってしまわないよう善い所には当てないようにしていたのだ。
 イザドラは内心顔を顰めた。
 なんて小賢しい男だろう。妻ばかり疲れさせようとして。思いついたときはきっと自分の名案を自身で褒め称えたのに違いない。曰く、小娘がどうの、伊達に五十年警察をなんたら、と。
 けれどなんて優しい人だろう。
 イザドラはその背中と布団の間に大きな羽毛枕が差し入れられている事に気付いた。きっと仰向けにした時に置いてくれたのだろう。そして手首を縛っていた絹のカーチフはいつの間にか諦めたようにその役目を放棄していた。妻の身体に痣を作るのも、本気で緊縛するのも気が引けたのに違いない。本気を出してくれてもよかったのに、妙な所が小心だ。

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