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シャン・ド・マルス駅行の切符二枚

2014/02/02 公開  所要時間:約 7分50秒

腹話術師とその助手のお話。ヘクトやら漫画やらへのオマージュです。思った以上に似てしまって困ったどうしよう。

 巨大な都市を錯綜する鉄道は今日も人を乗せ、都市の隅から隅へ彼らを運ぶ。そしてまた新たな乗客を乗せる。その鉄道の要駅ともなると、つまるところそれは人体で言う心臓で、これから出発する者や到着した者でごった返していた。
 アルヴィットの玉座ともいえるその腕は頼りなく揺れ、彼はその座り心地の悪さに悪態を吐きたくなる。
「ごめんねアルヴィット」
 長くほっそりした腕の持ち主、エヴァンジェリンが小さな君主に申し訳なさそうな顔を向けた。
「わたしこんなに混んでるなんて思わなかったから」
 エヴァンジェリンは自身に向けて遠慮なく突撃してくる膨らんだジゴ袖を、……[本文へ »]


「お父さんは知っているのかい」

2014/08/23 公開  所要時間:約 8分51秒

放蕩主義な伯爵は知人に誘われて怪しげな娼館に。そこで抱けるのはアンドロギュヌスで、伯爵は胸を躍らせて挑みかかるが……。

「いや、きみは何の面白味もない毒にも薬にもならない小役人的な人間かと思っていたけれどもね」繻子張りの赤い猫足の椅子に深く腰かけた四十絡みの男が言う。「ぼくは今ここで謝らなきゃなるまいね」
 あの神々を前にして、と男は吹き抜けになっている二階の廊下でしなを作っている女達をワイングラスで差した。
「あなたはやはり私をそう思っていたのですね、伯爵」
 伯爵の隣に腰かけて、同じくワインを舐めていたうだつの上がらなさそうな風采の男が苦笑した。
「きみは居るのか居ないのかたまにわからない時があるからね。それに役人である事は確かだし」
「ここで私の身の上につ……[本文へ »]


それも結局勝利の一種

2015/09/15 公開  所要時間:約 10分25秒

魔王は王女を攫い手籠めにして屈辱を味わわせようと目論む。だがそこはこのサイトの小説、そうそう上手く行くわけがないのだ。

 誰にだって美学はあろう。それが具体的な言葉として心に明文化されていようがいまいが、誰にだって。
 強者こそがすべてを得る。そして弱者は強者に屈服するのみ。
 それが魔王にとっての美学だ。それを抱いていたからこそ魂に迷いの生じる事もなく、これまで常勝だったのだ。
 窓の外は暗雲渦巻き、稲妻が力を溜める不穏な音が城の中にまで響いていた。
雲の狭間から時折漏れる青白い光が当世風の内装の部屋を照らし、禍々しい影を色濃く投影する。そして同時に、城の主たる魔王の影も。
 これからこの部屋の主にして虜囚となる女は寝台に腰かけたまま唇に手を当て、幽かに……[本文へ »]

このめでたい門出の日に

2015/10/25 公開  所要時間:約 14分3秒

人間(ふた少女)×ケンタウロス(男)ものです。汚い喘ぎと淫語をいつも以上に多用しています。

 なんとめでたくない日だろう。
 背中に幸せな重みを感じながらも、騎士長は暗澹たる気持ちに蝕まれていた。
 こんな日は雲一つない空さえも恨めしい。天さえもこの門出を祝っているようで。
「騎士長殿」背の重みが鷹揚な声を発する。「あなたの息に暗雲垂れこめさせているものはなんですか」しなやかな手が鎧ごしに騎士長の肩を撫でた。「わたくしで何か助けになることができますでしょうか」厳つい顔を覆っている兜にさえ、その透き通った声をくぐもらせる事はできない。「と、言いましても、解決に十分な時間があるとはもう言えないかもしれませんが」
 騎士長は手にしたランスを握り……[本文へ »]




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