愛に関する心理テスト - 1/3

「あなたが恋人に求める条件を三つ挙げてください」
「今なんて?」
「あなたが恋人に求める条件を三つ挙げてください」
「今なんて? っていうのは聞こえなかったからもう一回言えって意味じゃあないって何回言ったらわかる」
「都度訂正してくださるか表現を変えていただけると非常に助かります。では話題を戻しましょう。あなたが恋人に求める条件を三つ挙げてください」
「あんた言うまでしつこそうだから教えるわ。一、時間に厳格。二、金持ち。三、寡黙」
「では、その三つを満たした人物が複数現れた場合、追加で挙げる条件はなんでしょうか」
「誰が一番あたしの言う事ちゃんと聞くか」
「私です」
「何。あたしなんか話聞き漏らした? 話飛んでない?」
「追加で挙げた条件こそが、あなたが一番重視する条件となります。ですから、いつ何時もあなたに忠実なこの私こそがあなたの恋人に一番相応しいという事に相成ります」
「なりませんが??」
「最初に挙げた三つの条件は場合によっては譲歩できるものなのです」
「できませんが??」
「確かにできていますよ。私が時間に遅れて現れたのにあなたは怒りませんでした」
「現れた瞬間に“恋人に求めるうんたら〜”言われたら怒る暇もないわ」
「お金がないのでこうして立ち話ですが、あなたは付き合ってくださっています」
「だからあんたが滅茶苦茶うるさいからこっちは口を挟めなかったんだって」
「つまり相手がお喋りでも構わないという事です」
「どうしてそうなる。まあいいわ。あのさ、とにかくあたしの言う事なんでも聞くんだよね」
「はい。公序良俗に反する事以外は、ええ、いえ、しかし、あなたのたっての頼みとあらば……」
「黙れ」
「はい」
「…………」
「ほらこのように、私はちゃんとあなたのお言いつけを守る事ができましたね! 褒めてくださっていいのですよ!」
「守れてないんだよ!!」
「あなたは私にいつまで黙っているか期限を仰いませんでしたので」
「最悪」

 この後滅茶苦茶教育的指導(本当の意味で)した。