「んあ、あ、や、いやあ」
ドレスの下でびくびくとイザドラの男根が跳ねまわり、先走りが垂れて秘唇を濡らす。その滑りを借りて伯爵夫人の指が浅い部分を慣らしにかかる。
「男の性器の方が感じているの? あなた変態ね」
素早く浅い部分を指の腹で擦られ、初めての感覚が子宮を熱く燃え上がらせる。もっと奥に入れて欲しい、イザドラの腰がへこへことみっともなく動き、柔壺はおずおずとうねり、指を奥へと導こうとする。
ああ、いつもなら犯す側なのに、今日はもうだめ。わたくしだめな子になっちゃう。
イザドラはか細く愛らしい息を間断なく漏らしながら、自分の手で口をふさぐ。
「別に喘いだって構わなくってよ」
「でも、でも、あ、あ、見られてしまうわ」
イザドラはテーブル付きの給仕を気にしていた。彼は自分の領域で起こるありとあらゆる事態にすぐ降下できるように目敏く辺りを見回す夜鷹だ。すこしでも怪しい動きをすれば、注文の追加かと勘違いした彼が滑空してくるのではないか、そう思ってしまう。
「誰も見ないわ。みんな自分の事しか考えていないでしょうよ」
「だめな子になっちゃうの、わたくし、あん、もうやめて、だめえ……」
入口を擦られるだけで肉棒が跳ねまわる程の快感を叩きこまれているのだ。これがもっと敏感であろう奥へと飲み込まされたら、壊れてしまう。
「だめな子じゃないわ。あなたを女の子にしてあげる。あたくしの女の子に」
イザドラは後戻りできない予感に震えた。おそらく伯爵夫人は次に中指をもっと奥に入れて来て、そして……。
くちゅ、ちゅぷ!
「はくっ……んぁ……!?」
異物が腹を貫く。細くはあるが、しかし処女地に突き込まれては息が詰まる。
「あ゛、あー……」
あまりの暴虐に蜜壺が戦慄し、指を嫌という程締め付けてしまう。
「あなたみたいな子を見ていると欲情してしまうわ」伯爵夫人は自身の濡れた唇を舐め、そしてショコラで甘くなったイザドラの唇を吸い、ねっとりと舌を絡め合わせた。「甘ぁい。女の子の味だわ」
イザドラの涙と快感にぼやけた目は、卓上のカップの持ち手に絡む伯爵夫人の指を捉える。人差し指と中指で固定された持ち手の輪の中を貫通している、ほっそりした白い中指を。
あの指が、ああしてわたくしの中に埋め込まれているのだわ……。
子宮が震え、とろりと快楽の証を垂らす。それは蜜壺に埋め込まれた指を伝い、外の花弁をしとどに濡らした。
「濡れてきた。気持ちいいのね。ふふ、本当ならば、愛する人のために分泌するものなのに。誰でもいいのね、いやらしい子」
「は、はん、あ、ちがう、ちがうのぉ……あなたが、あなたが、いやらしいことするから……ぁ」
「いやらしいことって例えば」カップの持ち手に通されていた伯爵夫人の指がピンと伸び、円を描くようにくるくると回された。「こういう事?」
「あ! あ! ひ、んひゃ、いやは、ぁー……!」
外の指の動きを追うようにイザドラの中に埋め込まれた指が動く。奥から浅い部分にかけてを指全体で犯され、震える肉壁を曲げた指の腹で擦り回される。その動きを視覚の方にも叩きこまれ、イザドラは追い詰められてゆく。自分の大事な場所がこんな風に弄られているのだという意識は彼女の内側を陥落させにかかる。
その上伯爵夫人はさすが女といったところで、イザドラの女の部分の感じる所を的確に責めてくる。
イザドラの腹部を自身の巨根がびちびちと打ち、先走りをドレスの中に撒き散らす。大きく開いた脚をピンと伸ばし、足先はテーブルの下を激しくかく。
「あっ、あ、あん、あ、だめ、わたくし、あう、出ちゃう。きたないのでちゃう、おとこのお汁、でちゃうぅ……」
「そっちでいっちゃだめ。女の子の方だけよ。汚いものを出しちゃいや」
そうは言っても積年の習慣を突然抑圧するのは難しい。イザドラは射精感に腰を引き、内腿を震わせる。
「あん! あ! あ! だめぇ、むり、でちゃうのっ」
「ああ! 仕方のない子!」
伯爵夫人は無沙汰な方の手にハンカチを持ち、さっとイザドラのドレスの下に差し入れるとそれで破裂寸前の男根を包み込み、種汁を受け止めた。
「ん、あ……あ゛……っ!」
イザドラは絶頂の瞬間に伯爵夫人にしがみ付き、その豊満な胸に顔を埋めて幽かに喘いだ。唇の端からとろりと垂れた唾液が夫人の胸の谷間を伝って消えた。
「あなたって……とっても淫らないけない子ね。男の方でいっちゃうんだから」
目の前で汚れたレースのハンカチを開かれる。中心に白い粘液がどっぷりと溜まって、レースの繊維一本一本にいやらしく絡みついていた。
「ご覧なさいな、あなた女の子なのに、こんなに沢山、雄の汚いものを出してるのよ」
「ん、んぁ……ご、ごめんな、さい」
イザドラは達したばかりで自由の利かない身体を伯爵夫人にもたせかけたまま素直に謝る。女の方で達する事はなかったが、しかしどこか安堵していた。女の快感を知ってしまったら、そしてそれにはまってしまったら、きっと夫のもとには帰れなくなってしまう。
「おしおきしなきゃあね。女の子だってきちんと躾けてあげる」
ばさりとドレスを捲られ、秘部にハンカチを宛がわれる。それも精液まみれの面の方を。べたついたそれが粘膜に触れて気持ち悪い。
ひどいお仕置きだわ、とイザドラは腰を捩って嫌がる。しかし踊る腰は伯爵夫人の腕に捕えられ、そしてハンカチに添えられる彼女の中指と人差し指。その先端は確かにイザドラの蜜壺の入口を狙っていて……。
ずごっ!
「ほ……ぉ!?」
イザドラの瞳が収縮し、唇から切れかかった息が漏れる。
じん……と痛むそこを見れば、伯爵夫人の二本の指がずっぽりと埋まっている。そして幽かに覗くレースのハンカチの端。
「処女、もらっちゃった」
蜜壺からはみ出た純白のハンカチに薄桃の染みがじわあと広がる。
「あ……あ……」
「これからあなたにあなたの精液で種付けしてあげるから」
イザドラは自身に何が起こっているのか、そして起ころうとしているのかまったく理解できていなかった。そんな事お構いなしに、埋め込まれた指とハンカチは処女壺を凌辱していく。
「そうしたらさすがに自分が女の子だって自覚が出るでしょ」
「い……いや、やめて、あやまるわ、もうおちんちんからお汁ださないから、ださないからぁ……!」
ごちゅっ、ごちゅっ、ぶぽ、ぼっ……。
「お、ご、んぉ、お」
粗いレースの布地が初々しい粘膜を擦りこみ、指は蜜壺がねじれそうな程激しく中をかく。内腿が震え、涙のように蜜が伝う。
「うふふ、気持ちいいんでしょ」
「お、ほおぉ、お、ち、が、いや、んぉ」
「違わないわよ、だって子宮が降りてきてるもの。ほら、入口触れちゃうの」
ハンカチごしに中指の先が精液を迎えに来た子宮口をくるくると円を描くように撫でまわし刺激する。ぷちゅ、ぷちゅう、と精液がふっくらと充血した子宮口に塗りつけられる。
「や、や、うそ、いやあぁ!」
「もうちょっとで中にあなたが撒き散らしたいやらしい汁を入れられちゃうわよ。そんなに種汁が欲しいの? 本当にいやらしい子」
イザドラは最後の壁は突き崩させまいと一心に下腹部に力を籠める。だがそれは逆効果で、いやましに内部の刺激を感じてしまう。
奥を叩かれる度にイザドラの肉棒が起き上がり、芯が通る。蜜壺の追い詰めてくるような暴力的な愉悦が肉棒に淫らな活力を与えているのだ。
そしてとうとう、イザドラの子宮が快楽の前に陥落の時を迎えた。
ごんっ、ぷちゅ……。
ずんっと子宮口に中指の先端とハンカチがめり込む。そしてハンカチに付着した精液も。というより、子宮口の方がそれらにむしゃぶりついたと言った方がよかったかもしれない。
「あひぁ……あー……あお、ぉ……たす、たしゅ、け、ぇ……ブリュノ、しゃ、あ……」
イザドラは唇をわななかせ、舌をだらりと垂らして息も絶え絶え喘いだ。紅潮した頬に大粒の涙が次々と伝う。
それだけでもう十分過ぎる程の躾であったにも関わらず、伯爵夫人は無慈悲にも駄目押しを喰らわせる。
「ほおら、自分のお汁で孕んでしまいなさい」
「いや、や、いやぁ、あかちゃん、できちゃうぅ……っ。ブリュノさんの子以外は、いやぁあ……!」
「自業自得でしょう」
ごりゅんっ!
伯爵夫人はさらに奥へと指をめり込ませ、子宮奥へイザドラの精液を送り込んだ。
「お゛……お゛……」
子宮が初めての雄を悦んではしたなく暴れ回る。それに呼応するように肉棒が腹を叩き、外側から子宮を苛める。
「――――ぉん……っ゛!!」
イザドラの腰が壊れたぜんまい仕掛けの人形のようにぎくぎくと震え、蜜壺が鉄の処女のように指を食む。そして潮を吹いたかのような射精。
イザドラは女と男の両方で逝っていた。即効性の叩き落とされるような男の快感と、長く打ち上げるような女の快感。その両方に内側から突き崩され、イザドラの理性は散った。
「あ……んぁ、わたくし、わたくし自分に、犯されて、あかちゃん……」
ぐったりと椅子の背にもたれ、秘部を恥ずかしげもなく晒しながらイザドラはうわ言のように呟く。
イザドラの蜜壺から指を抜いた伯爵夫人はイザドラの真っ白で滑らかな腹部を撫でながら忠告した。
「ハンカチは入れたまま帰るのよ。じゃないとお汁出てきてみんなにバレちゃうのよ。いやらしい事をしたって」
言葉での責めにイザドラの花弁がひくひくと震え、蜜を垂らす。完全に女の身体に躾け直されていた。
「そして旦那にやった事全部白状するの」
「や、やあよ、それはやぁ」
「まあ、孕んでもいいの? 旦那以外の種汁で。きちんと処理してもらえばなんとかなるかもしれないのに」
「え……?」
光を失っていたイザドラの瞳に幽かに希望の欠片が宿る。
「男のこれで、種汁をかき出してもらうのよ」
伯爵夫人の指が力を出し切って怠惰に垂れ下がっているイザドラの肉棒の先端に絡みついた。
「このいやらしく膨らんだ先っぽを子宮にねじ込んで、あなたのべとべとをかき出してもらうの」
外での淫らな行いを夫に詰られながら激しく三日三晩に渡って犯される所を想像しただけで、イザドラの子宮はきゅうんと疼いた。